深い青の海に浮かぶ、大きな白い氷山
HIROKYU STORIES — VOL. 01

いつもの釣り餌、その旅は南極海から。

オキアミ漁と、
一粒を日本へ届ける私たちの仕事。

南極の海から、あなたの釣り場へ。 / 第1話

物語をたどる↓

その一尾が、
どこから来たのかを
考えたことはありますか。

釣り場でパックを開け、オキアミを一尾つまむ。ハリに刺して、潮の流れへ送り込む。

釣り場で手に取る、いつもの一尾。その旅の始まりは、遠い南極海にあります。

フカセ釣りを楽しむ皆さんにとって、いつもの何気ない動作ではないでしょうか。マキエに混ぜたり、魚の反応を見ながら大きさを替えたり。オキアミは、釣りに欠かせない身近な存在になっています。

その出発点は、日本から遠く離れた南極海。氷の浮かぶ海でオキアミを獲り、船の中で加工し、冷凍したまま日本へ送り出す。その仕事の先に、皆さんの釣り場があります。

今回は私たちヒロキューが、いつもの釣り餌に込められた仕事を、オキアミの旅の始まりからお伝えします。

文・写真:ヒロキュー漁の現場と船上生活の記録
THE JOURNEY

一粒の旅を、たどる。

  1. 01 / 南極海漁獲・船上加工今回のお話
  2. 02 / 海を渡る冷凍・輸送日本へ託す
  3. 03 / 日本釣り餌づくり第2話へ
この記事の目次
  1. 広大な海で、群れを探す
  2. 海に浮かぶ加工工場
  3. 船上から、品質を見る
  4. 暮らしのすべてが船の中
  5. 次の船へ、仕事を託す
  6. 次に一尾をつまむとき
01 / THE SOUTHERN OCEAN

小さなオキアミを、
広大な海で探す。

私たちが釣り餌として扱うオキアミの一つが、南極海に生息するナンキョクオキアミです。

姿は小さなエビに似ていますが、エビとは異なる仲間。群れをつくって海中を泳ぎ、さまざまな海の生き物の食料にもなっています。

いつもの釣り餌も、もとは海を泳ぐ小さな生き物です。
MEET THE KRILL

いつもの一粒に、
出会う場所。

南ジョージア島や南オークニー諸島周辺などの漁場から、日本の釣り場へ。私たちの釣り餌づくりは、この遠い海とつながっています。

南極半島から南オークニー諸島、南ジョージア島周辺へ。私たちが原料を調達する主な漁場を示した図です。

その小さな生き物を、広い海のどこで見つけるのでしょうか。

手掛かりになるのが、ソナーです。海中の群れを探し、その位置を捉えて、トロール網で漁獲します。

皆さんが釣り場で魚の気配を探すように、漁の現場でも、まず相手がいる場所を見つけなければ始まりません。ただし、舞台は南極海。日頃立つ防波堤や磯とは、まるで違う規模の海です。

甲板で扱う大きなトロール網。小さなオキアミを獲る仕事を、乗組員が力を合わせて進めます。

漁場では、海の状態を見ながら仕事が進められます。大きな船を使う漁であっても、自然の条件を無視して続けられるわけではありません。

02 / WORK ON BOARD

漁船は、海に浮かぶ
加工工場でもある。

オキアミ漁の船には、獲るための設備だけでなく、加工設備と冷凍庫が備わっています。

ここが、オキアミを釣り餌として皆さんに届けるうえで大切なところです。

オキアミは、船に揚げた後の取り扱いが品質に関わります。獲れたものを、そのまま長く置いておくことはできません。漁獲後は速やかに次の工程へ送り、加工と冷凍を進めていきます。

01分ける・洗う

サイズを分け、混入物を取り除いて洗浄します。

02加工する

用途に応じて処理。ボイルタイプは船内で加熱します。

03凍結・保管する

金属製の容器で凍結し、梱包して冷凍庫へ。

船上では、サイズを分け、小魚やクラゲなどの混入物を取り除き、洗浄します。その後、用途に応じた処理を行い、金属製の容器に入れて凍結させます。

生タイプだけでなく、ボイルタイプのオキアミも船内で加工されます。釣具店で見掛ける、生とボイルの違い。その出発点の一つは、すでに南極海の船の中にあるのです。

「網に入ったら終わり」
という仕事ではありません。

獲る人から加工する人へ、加工する人から冷凍・保管を担う人へ。船の中で仕事をつなぎ、初めて日本へ送り出せる原料になります。

03 / PEOPLE & QUALITY

日本の釣り場を思いながら、
船上で品質を見る。

私たちヒロキューは、日本から検品を担うスタッフを送り、漁獲から加工、冷凍までの現場に関わってきました。

日本で受け取った原料を確認するだけでなく、原料が生まれる場所から仕事に参加する。それも、私たちの釣り餌づくりの一部です。

ともに船で働く仲間たち。漁も加工も、一人だけでは完結しない仕事です。

皆さんがオキアミを見るとき、気になるのはどんなことでしょうか。

粒の大きさ。形の整い方。ハリに刺すときの扱いやすさ。マキエとして使うのか、サシエとして使うのかによっても、見るところは変わります。

船上で扱うオキアミは、やがて、そんな一人ひとりの釣り人の手に渡ります。遠い南極海での仕事を、日本の釣り場での使い心地につなげる。その思いで、私たちは原料と向き合っています。

04 / LIFE AT SEA

食堂も、寝室も、仕事場も。
暮らしのすべてが船の中。

漁船は仕事場であると同時に、
生活の場でもあります。

私たちが漁の現場で記録してきた写真には、網や加工設備だけでなく、船内の食堂や居室、乗組員が集まった姿もあります。

食事をする場所があり、休むための部屋があり、仲間と過ごす時間があります。海の上で仕事を続けるには、漁をする設備と同じように、暮らしを支える環境が欠かせません。

窓の外には、白波の立つ海。陸から離れた暮らしは、いつも自然と隣り合わせです。

船で過ごす、日々の風景。

A SMALL PHOTO JOURNAL

食べる場所も、海の上。

仲間と食事をする食堂。船上での毎日を支える、生活の場の一つです。

小さな部屋で、ひと息。

窓のそばの机と、身の回りのもの。長い船上生活を過ごす居室の風景です。
船内にあった、淡水の使用時間の掲示。
LIFE ON BOARD

蛇口をひねる。
その当たり前が変わる場所。

陸にいれば、蛇口をひねることを特別には感じません。しかし、船では水も暮らしを支える大切な資源です。こうした掲示にも、陸上とは異なる船の暮らしが表れています。

そして、船の外には、波をかぶる船首や、海面を覆う氷、海に沈む夕日。

船のそばに広がる氷と、淡く色づく空。仕事の合間に出会う、南極海の表情です。

オキアミを獲る現場をお伝えするとき、私たちは、こうした暮らしの風景も知っていただきたいと考えています。釣り餌を届ける仕事は、海の上で過ごす一日一日の積み重ねでもあるからです。

05 / THE VOYAGE TO JAPAN

凍ったオキアミを、
次の船へ託す。

加工・冷凍したオキアミは梱包し、船内の冷凍庫で保管します。その後、輸送船へ積み替え、日本へと運びます。

漁をする船から、原料を運ぶ船へ。ここでも、仕事は次の人へ受け渡されます。

梱包されたオキアミと、船の荷役風景。凍結した原料を、次の工程へと引き継ぎます。
南極海から日本へ、海を渡るオキアミ。輸送の道のりを示した概念図です。図中の日数・距離は目安です。

そして、日本に到着したオキアミを冷凍保管し、国内での加工へ進めます。釣具店に並ぶブロックや、使いやすく整えたサシエになるまでには、まだいくつもの工程が待っています。

遠い海から届いた原料を、どうすれば釣り場で使いやすい餌にできるのか。

次の物語では、私たちヒロキューの製造現場をご案内します。

06 / BACK TO YOUR FISHING

次に一尾をつまむとき。

海の資源を、大切に。

私たちが扱うオキアミは、海の大切な資源です。南極海では国際的な管理のもとで漁が行われており、海の生態系と資源を考えながら利用していくことが求められます。

獲ること。品質を保つこと。運ぶこと。そして、海の資源を大切に使うこと。

小さなオキアミ一尾を皆さんに届けるまでに、私たちは多くの人と仕事をつないでいます。

次の釣行で、オキアミをハリに刺すとき。あるいは、マキエを混ぜるとき。

その一粒が南極海から届いたことを、少しだけ思い出していただけたらうれしく思います。いつもの釣り餌とともに、その向こうにある船と海、そこで働く人たちの思いもお届けしたい。それが、私たちヒロキューの願いです。

釣りエサのヒロキュー

遠い海の仕事を、
あなたの一投へ。

南極海で出会った夕景。写真は当社が保有する漁・船上生活の記録より。
WATCH THE STORY / 動画で見る

映像でたどる、オキアミの旅。

南極海から、日本の釣り場へ。私たちが届けるオキアミの旅を、映像でもご覧ください。

ヒロキュー公式動画 / 5分15秒YouTubeで見る ↗
パック詰めを進める手元
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オキアミが、釣り餌になるまで。

海から届いた一尾が、いつもの一パックになるまで。